[8]『アップフェルラント物語』

(徳間書店・1990年)

パリに行くことを夢見るヴェルことヴェルギール・シュトラウスは、すりとった財布の中に自分と同年代の美しい少女の写真を見つける。国際列車の通加点である中央駅で、囚われの身となっている少女を見つけたヴェルは、果敢に救出しようと試みるが失敗してしまう。自分の無力さを噛み締めながらも、ヴェルは少女を救うため、この際、最も頼りになるであろうフライシャー警部の元へと夢中で走るのだった。

ヴェルは無事少女を救い出す事ができるのか。そして、その美しい少女が持つ秘密とは…。

勇敢な少年と健気な少女の物語。仮想の国、アップフェルラント王国で繰り広げられる冒険と活劇、愉快な登場人物達は必ずや読者を魅了することでしょう。また、この物語はアニメーション映画天空の城ラピュタを意識して書かれた部分も多く、この映画が好きな方にも強くお勧めします。


[データ&関連図書]

●(雑)「「ルリタニアテーマ」について」『パステルクラブ』(1988年春季号))

●(雑)「アップフェルラント物語」(初出『SFアドベンチャー』(1989年12月〜1990年4月))


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