帰宅途中、突然の雨に降られた白河周一郎は、骨董屋で雨宿りをすることにした。そこで偶然手に入れた地球儀を持ち帰った周一郎は、後に、姪の多夢によって些細でもあり、また重大でもある事実を知らされる。その不思議な地球儀はは何の動力も無いままに自転し続けていたのである。そう、まるで、それ自身が一つの世界であるかのように…。 不思議な地球儀と、その地球儀を付け狙う怪しげな組織。この地球儀には一体どんな秘密が隠されているのだろうか。
甥と姪との冒険をベースにしながらも、校則問題等も含めた学校教育や、ジャーナリストの倫理についても大きく踏み込んだ作品です。全5巻完結予定。
初出(『野生時代』(1990年12月))
●自転地球儀世界シリーズ2『カラトヴァ風雲録』(角川ノベルズ・1996年)
○地球儀の秘密のためのオープニング(『野生時代』(1990年12月・エッセイ))などがあります。